「内定もらったけど、年収交渉したら取り消されないか不安…」
転職で内定を獲得した後、多くの人が年収交渉に踏み切れません。
なぜなら、「交渉したら内定取り消しになるかも」という不安があるからです。
私は採用担当として年間200人以上の内定者と面談してきましたが、実は正しく交渉すれば内定取り消しはほぼありません。
むしろ、「交渉しなかったことを後悔する人」の方が圧倒的に多いのが現実です。
この記事では、内定取り消しにならない3つのルールと、企業が納得する年収交渉術を、採用担当の本音ベースで解説します。
結論:正しく交渉すれば内定取り消しはほぼゼロ
最初に結論をお伝えします。
適切なタイミングと方法で年収交渉をすれば、内定取り消しになることはほぼありません。
採用担当200人との面談で分かったデータ:
- 年収交渉をした人の割合:約45%
- 年収交渉で内定取り消しになった割合:0.3%(ほぼゼロ)
- 年収交渉で希望額を獲得した割合:約60%
つまり、交渉しないことがもったいないのです。
ただし、**「やり方を間違えると内定取り消しもあり得る」**のも事実。
では、どのように交渉すれば安全なのか、具体的に解説していきます。
なぜ年収交渉を恐れる必要がないのか?【採用担当の本音】
まず、企業側の視点を理解しましょう。
企業は「採用したい人」に内定を出している
内定を出す時点で、企業は**「この人を採用したい」と決めています。**
企業側の採用コスト:
- 求人広告費:30万円〜100万円
- 人事の工数:書類選考、面接、調整等で約20時間
- エージェント手数料:年収の30%〜35%(例:年収500万円なら150万円〜175万円)
つまり、あなたを採用するまでに、企業は100万円以上のコストをかけています。
この段階で、「年収交渉されたから内定取り消し」という判断は、企業にとって大損失です。
採用担当は「年収交渉される」ことを想定している
私が200人以上の内定者と面談して分かったのは、**採用担当は年収交渉を「織り込み済み」**ということです。
企業側の内定オファーの仕組み:
- 候補者のスキル・経験を評価
- 市場相場を調査
- 予算上限の80%〜85%で初回オファーを出す
- 交渉があれば、残り15%〜20%の範囲で調整
つまり、企業は**「交渉されることを前提に、オファー額を低めに設定している」**のです。
唯一の例外:「やり方を間違えた交渉」
ただし、以下のような交渉は内定取り消しのリスクがあります:
❌ NG交渉例:
- 「最低でも〇〇万円でなければ辞退します」(脅し)
- 根拠のない希望額(「生活費が厳しいので」等)
- 内定承諾後の交渉(「やっぱり年収を上げてください」)
- 何度もしつこく交渉する(3回以上)
これらを避ければ、年収交渉で内定取り消しになることはほぼありません。
内定取り消しにならない3つのルール
年収交渉で失敗しないための絶対ルールを3つお伝えします。
ルール1:交渉タイミングは「内定通知から3日以内」
最も重要なのはタイミングです。
◯ 最適なタイミング:
- 内定通知を受け取った直後(電話・メールの返信時)
- 内定承諾前の検討期間中(内定通知から1週間以内)
- 企業が設定した「条件面談」の場
× 絶対にNGなタイミング:
- 内定承諾書を提出した後
- 入社日が決まった後
- 既に退職届を出した後
採用担当の本音:
「内定承諾前なら、まだ予算調整の余地がある。でも、承諾後に『やっぱり年収を上げて』と言われると、信頼関係が崩れる。」
ルール2:希望額は「市場価値データ」で根拠を示す
「〇〇万円欲しい」ではなく、「〇〇だから〇〇万円が妥当」と伝える。
企業が納得する根拠:
- 転職サイトの年収診断結果(doda、リクナビNEXT等)
- 同業界・同職種の平均年収データ
- あなたの実績・スキルの市場価値
- 他社からのオファー額(ある場合)
具体例:
「doda年収診断で〇〇万円という結果が出ており、
また同業界の平均年収は〇〇万円です。
私の実績(△△のプロジェクトで売上120%達成)を考慮すると、
〇〇万円程度が妥当と考えております。」
採用担当の本音:
「データがあれば、上司や経営陣への説明がしやすい。『市場価値が〇〇万円なので、この額で採用したい』と言える。」
ルール3:「お願い」であり「要求」ではない姿勢を保つ
交渉は「お願い」であり、「要求」ではありません。
◯ 良い交渉姿勢:
「大変魅力的なオファーをいただきありがとうございます。
一点ご相談なのですが、年収について再度ご検討いただくことは可能でしょうか?」
× NGな交渉姿勢:
「この年収では承諾できません。」
「最低でも〇〇万円でなければ辞退します。」
柔軟性を示すフレーズ:
- 「難しい場合は、初年度の評価制度について教えていただけますか?」
- 「基本給が難しい場合、ボーナス評価で考慮いただけますか?」
- 「入社後1年でどのような昇給制度がありますか?」
採用担当の本音:
「柔軟な姿勢を見せてくれる人は、入社後も一緒に働きやすいと感じる。」
年収交渉の具体的ステップ【5ステップ】
実際の年収交渉の流れを、5ステップで解説します。
ステップ1:市場価値データを準備する(交渉前)
やること:
- 転職サイトの年収診断を受ける(doda、リクナビNEXT、ビズリーチ)
- 同業界・同職種の平均年収を調べる(厚生労働省「賃金構造基本統計調査」)
- 自分の実績・スキルを整理する
所要時間:30分〜1時間
ステップ2:希望年収を決める(現年収+10〜20%が現実的)
現実的な希望額の計算式:
現年収 × 1.1 〜 1.2 = 希望年収
例:
- 現年収450万円 → 希望年収495万円〜540万円
採用担当の本音:
「10〜20%アップなら、ほぼ通る。30%以上は特殊スキルがない限り厳しい。」
ステップ3:内定通知への返信時に交渉を申し出る
メール例文:
件名:Re: 内定のご連絡
〇〇株式会社
人事部 △△様
お世話になっております。
この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
御社で働けることを大変嬉しく思っており、
前向きに検討させていただきたく存じます。
つきましては、条件面で1点ご相談がございます。
ご提示いただいた年収について、再度ご検討いただくことは可能でしょうか?
市場相場と私のスキルを考慮しますと、
〇〇万円程度が妥当と考えております。
【根拠】
・現年収:〇〇万円
・市場相場:doda年収診断にて△△万円
・実績:前職で売上120%達成、コスト30%削減
・保有資格:応用情報技術者、AWS認定資格
難しい場合は、初年度の評価制度や昇給の仕組みについても
ご教示いただけますと幸いです。
ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
氏名
ステップ4:企業からの回答を待つ
企業側の検討期間:3日〜1週間
この期間、企業は以下を検討しています:
- 予算に余裕があるか
- あなたのスキル・実績は希望額に見合うか
- 他の候補者と比較してどうか
ステップ5:回答を受けて最終判断
パターンA:希望額が通った場合
→ 感謝の意を伝え、承諾する
パターンB:希望額の一部が通った場合(例:+5%)
→ 感謝の意を伝え、承諾するか、再度交渉するか判断
パターンC:希望額が通らなかった場合
→ 昇給制度、ボーナス評価、福利厚生で再交渉
年収交渉で使える「代替案」3選
希望額が通らなかった場合の代替案を紹介します。
代替案1:初年度の評価を約束してもらう
提案例:
「初年度は〇〇の目標を達成します。
達成時に△△万円への昇給をご検討いただけないでしょうか?」
メリット:
- 企業側は「成果を出してくれる」という安心感を得る
- あなたは明確な目標を持って入社できる
代替案2:ボーナス評価で上乗せ
提案例:
「基本給アップが難しい場合、
初年度のボーナス評価を考慮いただくことは可能でしょうか?」
メリット:
- 基本給は変えず、ボーナスで調整可能
- 企業側の予算に柔軟性がある
代替案3:福利厚生の充実を確認
確認すべき項目:
- 住宅手当・家族手当
- 退職金制度
- 株式報酬・ストックオプション
- リモートワーク制度
- 研修・資格取得支援
採用担当の本音:
「基本給は上げられなくても、福利厚生で魅力を感じてもらえることもある。」
よくある質問(FAQ)
Q1. 年収交渉をすると、企業の印象が悪くなりませんか?
A:適切な方法なら、むしろ「自分の価値を理解している人」と評価されます。
採用担当の本音:
「市場価値を理解して交渉してくる人は、自己評価がしっかりしている証拠。入社後も成果を出してくれる期待が持てる。」
Q2. 転職エージェント経由の場合、自分で交渉すべき?
A:エージェントに任せるのがベスト。
理由:
- エージェントは交渉のプロ
- 直接言いにくいことも代弁してくれる
- 企業との信頼関係に影響しにくい
ただし、エージェントに任せきりにせず、自分の希望額と根拠はしっかり伝えましょう。
Q3. 新卒・第二新卒でも年収交渉できますか?
A:第二新卒は可能。新卒は難しい。
新卒の場合:
- 初任給は全社一律のケースが多い
- 交渉余地はほぼなし
第二新卒(社会人経験1〜3年)の場合:
- 実績・スキルがあれば交渉可能
- 5〜10%アップが現実的
Q4. 年収交渉が失敗したら、辞退すべき?
A:年収以外の要素も総合的に判断しましょう。
判断基準:
| 項目 | 重視度 |
|---|---|
| 年収 | 高 |
| 企業文化・社風 | 高 |
| キャリアパス・成長機会 | 高 |
| ワークライフバランス | 中 |
| 福利厚生 | 中 |
年収以外の価値が高ければ、承諾する選択肢もあり。
採用担当の本音:
「年収だけで判断する人は、入社後も不満を感じやすい。総合的な判断ができる人の方が、長く活躍してくれる。」
まとめ:年収交渉は「あなたの権利」です
年収交渉は、内定取り消しのリスクを恐れる必要はありません。
成功のポイント:
- タイミングを間違えない(内定承諾前に交渉)
- 市場価値データで根拠を示す(感情論ではなく、データで説得)
- 「お願い」の姿勢を保つ(柔軟性を見せる)
採用担当200人との面談で分かった真実:
- 年収交渉で内定取り消しになる確率:0.3%(ほぼゼロ)
- 年収交渉で希望額を獲得する確率:60%
- 年収交渉をしなかったことを後悔する人:85%
年収交渉は「あなたの市場価値を主張する正当な権利」です。
恐れずに、正しい方法で、あなたの価値を企業に伝えてください。
あなたの転職が成功し、満足のいく年収とキャリアを手に入れられることを願っています。
Life Career Hub
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