「書類選考で落ち続けている…何が悪いの?」
「職務経歴書、何を書けばいいのか分からない」
「実績がないと、書類選考は通らないの?」
転職活動をしている方の中には、こんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
私は、IT企業の採用担当として年間100人以上のエンジニアと面接してきました。その中で、数百枚の職務経歴書を見てきました。
この記事では、採用担当者の本音として、書類選考で落ちる人の共通点と、通過率90%にする具体的な方法を包み隠さず語ります。
目次
- 書類選考の実態|採用担当は何を見ているのか
- 書類選考で落ちる人の共通点TOP7
- 実績がなくても書類選考を通過する方法
- 採用担当が「会いたい」と思う職務経歴書の書き方
- 書類選考通過率を90%にする5つのステップ
- まとめ
1. 書類選考の実態|採用担当は何を見ているのか
採用担当は毎日レジュメを見ている
採用担当は、毎日何十枚もの職務経歴書を見ています。
そのため、以下のことは一瞬で分かります。
一瞬で分かること:
- ✅ 定型文を使っているかどうか
- ✅ 複数企業に使い回しているかどうか
- ✅ 本気で応募しているかどうか
- ✅ 誤字脱字があるかどうか
- ✅ 方向性が合っているかどうか
→ 採用担当は、プロです。細かいところまで見ています。
書類選考の通過率は約30〜40%
一般的な書類選考の通過率:
- 大手企業:20〜30%
- 中小企業:30〜50%
- スタートアップ:40〜60%
→ つまり、10社応募して3〜4社通過すれば「平均的」です。
最終的には「人柄」が決め手
実績、スキル、経験など色々ありますが、
最終的には、どんな職種でも「人柄」が決め手です。
採用担当が知りたいのは:
- ✅ この人と一緒に働きたいか?
- ✅ チームに馴染めるか?
- ✅ 真面目に働いてくれるか?
- ✅ 成長意欲があるか?
→ 書類選考の段階でも、「人柄」は伝わります。
2. 書類選考で落ちる人の共通点TOP7
①方向性が明らかに違う
採用担当が一番困るのは、「方向性が違う人」です。
NG例:
- 書類に「人と関わるのが好き」と謳っているのに、応募している職種はほとんど個人業務(データ入力、プログラミングなど)
- 「安定志向」と書いているのに、応募しているのはスタートアップばかり
- 「リモートワーク希望」と書いているのに、フルタイム出社の企業に応募
採用担当の本音:
「この人、複数企業に投げまくっているだけだな」
→ こういう人には、会いません。
②定型文を使っている
採用担当は、毎日レジュメを見ているので、定型文はすぐ分かります。
定型文の例:
- 「貴社の企業理念に共感し、応募いたしました」
- 「貴社で成長したいと考えております」
- 「チームワークを大切にし、貢献したいと考えております」
採用担当の本音:
「これ、ネットで拾ってきた文章だな」
→ 定型文では、熱意は伝わりません。
③誤字脱字が多い
誤字脱字は、「この人は適当に応募している」と思われます。
よくある誤字脱字:
- 社名の誤字(例:「株式会社リクート」)
- 日付の間違い(例:2024年13月)
- 「御社」と「貴社」の使い分けミス
- スペースや改行のミス
採用担当の本音:
「誤字脱字があるということは、仕事も雑なのでは?」
→ 誤字脱字は、信頼を失います。
④ほとんど書いていない
職務経歴書が数行しか書いていない人も、たまにいます。
NG例:
職務経歴:
2020年4月〜2024年3月 A社
営業として勤務
採用担当の本音:
「何をしていたのか、全く分からない」
→ 最低限、以下は書きましょう。
- 会社名、在籍期間
- 職種、役職
- 担当業務
- 成果、実績
⑤目立つ成果・実績がない
もちろん、目立つ成果、実績を持っている人は、全く問題ありません。
採用担当が高く評価する実績:
- ✅ 売上◯%UP、コスト◯%削減など、数字で示せる成果
- ✅ 新規事業の立ち上げ
- ✅ チームリーダー、プロジェクトマネージャー経験
- ✅ 受賞歴、表彰
→ こういう実績があれば、書類選考はほぼ通ります。
⑥実績を示す努力をしていない
輝かしいものがなくても、実績を示す方法はいくらでもあります。
実績を示す方法:
- ✅ オウンドメディアを公開して、実績をまとめる
- ✅ GitHubアカウントで証明する(エンジニアの場合)
- ✅ noteやブログで発信する
- ✅ ポートフォリオサイトを作る
- ✅ 資格を取得する
採用担当の本音:
「こういう行動を全く起こしている形跡がなく、実績もないとなると、会わない確率が高くなる」
→ 実績がないなら、作りましょう。
⑦熱意が伝わらない
目に見えるものじゃなくても、最低限、文章で必死に会ってほしい温度感が伝わればポテンシャル枠なら会うかもしれません。
熱意が伝わる書き方:
- ✅ 「なぜこの会社に入りたいのか」を具体的に書く
- ✅ 「入社後、何をしたいのか」を明確にする
- ✅ 「この会社のどこに魅力を感じたのか」を詳しく書く
採用担当の本音:
「この人、本当にうちの会社に入りたいんだな」
→ 熱意は、書類でも伝わります。
3. 実績がなくても書類選考を通過する方法
①実績や資格を整えることから始める
実績が現段階でないなら、書ける実績や資格を整えることから準備です。
今からできること:
- ✅ 資格を取得する(簿記、TOEIC、ITパスポートなど)
- ✅ ポートフォリオを作る(エンジニア、デザイナー)
- ✅ 副業で実績を作る
- ✅ ブログやnoteで発信する
→ 実績は、今から作れます。
②準備計画自体を書いてもいい
物によっては、準備計画自体を書いちゃってもいいです。
例:
【今後の準備計画】
・2025年3月までにTOEIC800点を取得予定
・Reactの学習を進めており、ポートフォリオサイトを制作中
・週末に副業でWebサイト制作を請け負い、実績を積んでいます
採用担当の本音:
「この人、本気で準備しているな」
→ 準備計画を書くことで、熱意が伝わります。
③GitHubやポートフォリオで証明する
エンジニアやデザイナーなら、GitHubやポートフォリオで実績を証明できます。
GitHubで証明できること:
- ✅ コードの質
- ✅ 開発の継続性
- ✅ 使用技術の幅広さ
ポートフォリオで証明できること:
- ✅ デザインのセンス
- ✅ 実績の数
- ✅ 制作スキル
→ GitHubやポートフォリオのURLを職務経歴書に記載しましょう。
④オウンドメディアで実績をまとめる
自分でサイトを作って、実績をまとめるのもおすすめです。
例:
- noteで発信する
- WordPressでポートフォリオサイトを作る
- Wantedlyでプロフィールを充実させる
採用担当の本音:
「この人、自分で発信しているんだ。すごいな」
→ オウンドメディアがあると、一気に評価が上がります。
⑤「人柄」を全面に出す
実績がなくても、「人柄」が良ければ採用されます。
人柄が伝わる書き方:
- ✅ 素直に「実績はまだありませんが、全力で頑張ります」と書く
- ✅ 「この会社で働きたい理由」を熱く語る
- ✅ 「入社後、どう貢献したいか」を具体的に書く
採用担当の本音:
「実績はないけど、この人と一緒に働いてみたい」
→ 最終的には、「人柄」が決め手です。
4. 採用担当が「会いたい」と思う職務経歴書の書き方
①企業ごとにカスタマイズする
絶対にやってはいけないのは、「使い回し」です。
企業ごとにカスタマイズすべき箇所:
- ✅ 志望動機
- ✅ 自己PR
- ✅ 入社後のビジョン
例:
NG例:
貴社の企業理念に共感し、応募いたしました。
OK例:
貴社の「◯◯」という企業理念に深く共感しました。特に、「△△」という取り組みに惹かれ、私もその一員として貢献したいと考えています。
→ 企業ごとに、しっかり調べてカスタマイズしましょう。
②成果は数字で示す
採用担当が知りたいのは、「何をしたか」ではなく「何を達成したか」です。
NG例:
営業として、売上向上に貢献しました。
OK例:
営業として、新規顧客を50社開拓し、売上を前年比150%に向上させました。
→ 数字で示すと、説得力が増します。
③使用技術・スキルを明確に
エンジニアの場合、使用技術を明確に書きましょう。
記載例:
【使用技術】
・言語:Python、JavaScript、TypeScript
・フレームワーク:Django、React、Next.js
・インフラ:AWS、Docker、Kubernetes
・その他:GitHub、CI/CD、スクラム開発
→ 技術スタックが明確だと、マッチング精度が上がります。
④ポートフォリオ・GitHubのURLを記載
エンジニア、デザイナーは、ポートフォリオやGitHubのURLを必ず記載しましょう。
記載例:
【ポートフォリオ】
https://example.com
【GitHub】
https://github.com/yourname
→ URLがあると、実績を確認しやすくなります。
⑤読みやすいレイアウトにする
職務経歴書は、「読みやすさ」が重要です。
読みやすいレイアウトのコツ:
- ✅ 見出しを使う
- ✅ 箇条書きを使う
- ✅ 余白を適切に取る
- ✅ フォントサイズを統一する
- ✅ A4用紙2〜3枚程度に収める
→ 読みやすい職務経歴書は、印象が良くなります。
5. 書類選考通過率を90%にする5つのステップ
ステップ①:自己分析とキャリアの棚卸し
まずは、自分の強み・弱み・経験を整理しましょう。
やること:
- ✅ これまでの職歴を時系列で整理
- ✅ 各職場での成果・実績を書き出す
- ✅ 使用したスキル・ツールをリスト化
- ✅ 自分の強み・弱みを明確にする
→ 自己分析ができていないと、説得力のある職務経歴書は書けません。
ステップ②:応募企業を徹底的に調べる
書類選考を通過するには、企業研究が必須です。
調べるべきこと:
- ✅ 企業の事業内容
- ✅ 企業理念・ミッション
- ✅ 求める人物像
- ✅ 企業の強み・弱み
- ✅ 最近のニュース
→ 企業を調べることで、志望動機が具体的になります。
ステップ③:職務経歴書をカスタマイズ
企業ごとに、職務経歴書をカスタマイズしましょう。
カスタマイズすべき箇所:
- ✅ 志望動機
- ✅ 自己PR
- ✅ アピールするスキル・経験
→ 使い回しは、絶対にNGです。
ステップ④:第三者にチェックしてもらう
自分で書いた職務経歴書は、客観的に見られません。
チェックしてもらう方法:
- ✅ 転職エージェントに添削してもらう
- ✅ 友人・知人に見てもらう
- ✅ 転職サービスの添削サービスを使う
→ 第三者の目線は、非常に重要です。
ステップ⑤:応募前に必ず見直す
応募前に、必ず見直しましょう。
チェックポイント:
- ✅ 誤字脱字はないか
- ✅ 社名・日付は正しいか
- ✅ 読みやすいレイアウトか
- ✅ 熱意が伝わる内容か
→ 見直しをするだけで、通過率が大幅に上がります。
6. まとめ
✅ この記事のポイント
①書類選考で落ちる人の共通点
- 方向性が明らかに違う
- 定型文を使っている
- 誤字脱字が多い
- ほとんど書いていない
- 目立つ成果・実績がない
- 実績を示す努力をしていない
- 熱意が伝わらない
②実績がなくても通過する方法
- 実績や資格を整える
- 準備計画を書く
- GitHubやポートフォリオで証明
- オウンドメディアで実績をまとめる
- 「人柄」を全面に出す
③採用担当が「会いたい」と思う職務経歴書
- 企業ごとにカスタマイズ
- 成果は数字で示す
- 使用技術・スキルを明確に
- ポートフォリオ・GitHubのURLを記載
- 読みやすいレイアウト
④通過率90%にする5ステップ
- 自己分析とキャリアの棚卸し
- 応募企業を徹底的に調べる
- 職務経歴書をカスタマイズ
- 第三者にチェックしてもらう
- 応募前に必ず見直す
最後に:最終的には「人柄」が決め手
実績、スキル、経験など色々ありますが、最終的には、どんな職種でも「人柄」が決め手です。
採用担当が知りたいのは:
- ✅ この人と一緒に働きたいか?
- ✅ チームに馴染めるか?
- ✅ 真面目に働いてくれるか?
- ✅ 成長意欲があるか?
→ 書類選考の段階でも、「人柄」は伝わります。
書類選考は、あなたの「熱意」と「人柄」を伝える最初のチャンスです。
しっかり準備して、書類選考を突破しましょう!
おすすめの転職エージェント(書類添削サービスあり):
関連記事:
- 職務経歴書テンプレート集|職種別の書き方と通過率を上げるコツ
- 採用担当が明かす|転職エージェント経由の応募者はどう見られているか?
- 採用担当が語る|フリーランス経験者の正社員転職は有利?
- 転職面接で落ちる人の共通点と合格率90%の対策法
姉妹サイト:
- Life Career(はてなブログ):転職・キャリア情報メディア
- Tech Creator Hub:エンジニア学習・スキルアップ情報
- Digital Life Notes:デジタルライフ・ガジェット情報
コメント